りんご秘書の産婦人科日記

このチャンネルでは婦人科疾患・不妊治療・妊娠中の病気など職場で得た知識をアウトプットします

逃げ恥から学ぶ社会問題①夫婦別姓

こんにちは、りんごです。

 

本日から通常営業の病院ですが、一段と緊張感が増しています。

感染者数が増えていますからね…。

最近は医療従事者と一般の方の意識乖離が激しいなと感じます。

個人的には緊急事態宣言を早く出してほしい。

 

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THE自粛生活してます

 

さて今回は、「逃げ恥スペシャル」にちなんだお話をしたいと思います。

まだ観てない方はU-NEXT で見られます。

 

SNSでも話題になっていましたが、現代の社会問題がよく反映されていて、非常によくできていましたね。

 

夫婦別姓問題

夫婦家事分担

計画無痛分娩

コロナ社

 

ざっと見ただけでもこんなに!

この中で、特に産婦人科に関係が出てくるのは『夫婦別姓』『計画無痛分娩』です。

 

2回に分けて、この問題を考察したいと思います。

 

今回は『夫婦別姓』です。だいぶ主観が入った内容なので(いや、ブログってそういうもんでしょ。)ご了承くださいませ~。

 

 

夫婦別姓とは?

「選択的夫婦別氏制度」と呼び、夫婦が望む場合には,結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏を称することを認める制度です。

現在、日本では認められておらず、結婚に際して夫婦どちらかの氏(苗字)に統一しなければいけません。

法務省のHPでは、この考えに対する調査や現在の進捗状況が公開されていますので

興味のある方はぜひご覧になってみてください。(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji36.html

 

・実施している国は?

欧米の国で実施していない国はありません。さらには中国、韓国を含むアジアのさまざまな国でも認められています。

逆に、法律で同じ姓を名乗ることを義務付けているのは日本だけかもしれません。

(※日本だけだろうと思っていますが、新しく出てくる国のことがわからないので曖昧にしておきます。)

国連からも3度にわたる勧告を受けているというのにはびっくり…。

 

夫婦別姓のメリットは?

株式会社サイボウズの青野社長は、夫婦別姓問題に関連し、訴訟を起こしています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56062670W0A220C2CR8000

 

  • 変更手続きの手間がなくなる!

銀行…クレジットカード…パスポート…わたしも住所変更をしたときに、「どれだけ変更しなきゃいけないの!?」と面倒になりました。

 

  • 人権問題が解消

夫婦別姓でいたい人は結婚できない」という差別問題に発展しています。

実際、国連からの勧告も、「自由が認められていない」という点が理由に上がっているわけですから、認めることで人権問題が解消されることはメリットですよね。

 

  • 婚姻件数が増える!?

わたしは「別姓がいいから非婚で」という方も少なからずいると思います。

 

夫婦別姓のデメリットは?

  • どちらかが子どもと違う姓になる

どちらかに合わせなくてはいけないのは事実ではあります。

『名字を奪い合うことになるんじゃないか』という話がありましたが…

これは現在でも解消できる制度があり、15歳になり、やむを得ない理由がある場合は名字を変えることができます。(手続きはこちら)

恐らくこのやむを得ない理由の中に夫婦別姓が加わるかと思われます。

 

  • 離婚へのハードルが下がる!?

これはわたしの勝手な意見ですが、「1回名字変えちゃって、また変わるの恥ずかしいな。」と、特に世間体を気にする日本人は離婚を思いとどまるケースがありそう。

あまり調べていてこれをデメリットに上げているところがなかったんですが、個人的にはこういう問題もありそうだなと推測し、載せてみました。

 

 

赤ちゃんが産まれる!入籍していないとどんな問題がある?

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新生児室が癒しです

 「逃げ恥」の中でも、主人公の2人は夫婦別氏制度を待っているので入籍していなかったが、子どもができたのを機に入籍したという設定になっていました。

これは『名字にこだわらなかった』という点で非常に良い選択と言えます。

 

  • 子どもが非嫡出子になる

子の出生のときに入籍していない場合、その方との子どもだとわかりきっている場合でも、法律上は母親の戸籍に入り、その後に入籍した場合でも「非嫡出子」という扱いになり、「認知」をしなくてはいけなくなります。

これは民法772条の『嫡出の推定』が及ばないためです。

 

  • 父親が出生届を出せない

出生までに何の手続きもせずに出生届を父親が出しに行った場合、戸籍上の父親ではありませんので、門前払いを食らいます。

 

事実婚で出生届を出す場合の話がこちらの記事で分かりやすく書かれていましたので、よろしければご覧ください。詳しくはこちらの記事https://medium.com/@kakihara_shiho/%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E5%A9%9A%E3%81%AE%E5%A4%AB%E5%A9%A6%E3%81%AE%E5%87%BA%E7%94%9F%E5%B1%8A%E3%81%AE%E6%9B%B8%E3%81%8D%E6%96%B9-b67fd147bb9eをご覧ください。

 

「緊急帝王切開になったとき、連絡がいかないってことあるのかな?」

と思い、助産師にも聞いてみましたが、

妊婦健診のときに書いてもらう経腟分娩の同意書に保証人として名前があれば、連絡はすることになっているようなので、特にここは問題ないみたいです。

 

 

2人で話し合うことが大事!

個人では法律は変えられませんから、法律をどう捉えるか、選択によってどんな問題が出てくるのかを知っておくことは非常に大事です。

「こんなに面倒なら入籍しよう」逆に「入籍はしないでおこう」という方も多いと思います。

夫婦別姓問題や事実婚は、不妊治療のときも問題になることなので、それはまた後々取り上げていきますね。

 

『聞いてない!』でバタバタするのではなく、なるべくアンテナを張っておくことが大事。

逃げ恥でわたしも改めて考えました。

 

それでは、次回は計画無痛分娩についてお話します!