りんご秘書の産婦人科日記

このチャンネルでは婦人科疾患・不妊治療・妊娠中の病気など職場で得た知識をアウトプットします

逃げ恥から学ぶ社会問題②計画分娩

こんにちは、りんごです。
昨日の記事に続き、本日も逃げ恥に学ぶ社会問題第2弾でお送りします。

 

前回の記事はこちらから


まさか計画無痛分娩が逃げ恥で出てくるとは思いませんでした。

 

さらっと

 

「楽できるところは楽しましょう。」

 

星野源さん(平匡さん)が
おっしゃっていたのを見て、

 

『お、時代を反映してるな』と思いました。

まだ逃げ恥をご覧になったことがない方はU-NEXT で観られます。

 

皆さんは子どものとき、こんなことを言われませんでしたか?

 

『腹を痛めて産んだ子どもだからかわいい』


『あんたを産んだとき、痛くて痛くて死にそうだった』

 

まぁ日本って、そういうもんですよね。
でも海外では、無痛分娩が主流です。
以前友人が海外で出産したとき、自然分娩にしようかなと話したら、
医師に

 

『お前はサムライか』

 

と言われたそうです。

 

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わしを呼んだかな?


その友人はフランスに住んでいて、フランスの無痛分娩率は80%を超えています。
産科麻酔科学会より

私たちの親世代は今でも

「あの痛みを伴ってこその出産だ」という方がいらっしゃいます。

 

その考えもわからなくはないですが、


「じゃあ痛みを伴わなかったら、わが子がかわいくないのか?」


というと、そうではありません。

 

10か月近くお腹で大事に育てているのです。
それで十分ではないですか。

 


と、前置きが長くなりましたが、


本日は計画無痛分娩…の中の、「計画分娩(誘発分娩)」に
クローズアップしていきたいと思います。

 

計画無痛分娩とは、「計画分娩」+「無痛分娩」を合わせた言葉です。

 

すみません…2つを一つの記事で書こうと思っていたのですが、
長くなってしまいましたので、2つに分けさせてください。

 


計画分娩とは


あらかじめ出産の日を決めておき、その日に人工的に陣痛を起こし出産を促す分娩方法のことをいいます。別名を誘発分娩と呼ぶところも多いです。

 

どんな方におすすめ?


・予定日を過ぎても陣痛が来る気配がない
・糖尿病や高血圧がある方
・赤ちゃんの発育が悪い・もしくは大きすぎる方
・仕事や上のお子さんの都合で、出産日を事前に決めたい方

 

特に一番下に書いた「事前に出産日を決めたい方」から希望が多いです。

 

メリットは?

出産日を決めることで、

予定を立てやすくなることが何と言っても大きいです。
また、産院まで自宅から遠い方は、陣痛前から病院にいられる可能性も高まりますので、安心してお産に臨むことができます。

 

デメリットは?


①いったん帰宅!?


あまり早い週に計画分娩を組んでしまうと、

子宮口の開きが悪かったり、陣痛が始まらなかったり…という理由で、

いったん帰宅…という判断になる方もいます。

 

②過強陣痛、子宮破裂を起こすことがある


収縮が急激に進むため、リスクが高まりますが、

これを防ぐために分娩監視装置をお腹につけ、陣痛の間隔や赤ちゃんの心拍を随時確かめます。

 

計画分娩の進め方

主に3種類の器具や薬剤を使って進めていきます。

 

①子宮頸管拡張器


棒状のものやバルーン状のものを直接膣から頸管に入れて、子宮口や頸管が柔らかくなるようにするものです。かなり痛みを感じる方が多く…
入っている間も多大なる違和感を感じます…。

 

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左:メトロイリンテル 右:ラミナリア(上が挿入前・下が挿入後)


わたしも実際入れられたときは吐き気を覚えました…。

この漫画がおもしろい!挿入のことがよくわかります。


②経口子宮収縮薬


1時間に1度、薬を飲み、子宮の収縮を促します。

 

③点滴による子宮収縮薬


一番有名なのはアトニンという薬です。少しずつ投与量を多くしていき、子宮の収縮を促していきます。

 

どれをどのように使用していくかは病院により異なります。


初産婦なのか経産婦なのか、入院時に子宮口がどのくらい開いているのかなどをチェックして総合的に判断します。

 

計画分娩が入らない時期がある!?

裏話ですが、3月末というのは計画分娩が非常に入りづらいです。
なぜかというと…3月末の予定日の方が、4月のお産を希望するからです。
理由はわかりますか?

 

早生まれにしたくないから

 

だそうです。

特に小さい頃は、4月生まれの子と3月生まれの子って、

体格の差が一目瞭然だったりしませんか?


チームスポーツをやらせるにも、

早生まれの子よりそうでない子が伸びやすいと一部では都市伝説的な噂もあります。


幼稚園のお受験などはそこで不利になるとの話もあり、
なぜかそのあたりを皆さん気にされて、

「今までお産がたくさんいたのに、なぜか3月4週目だけカラカラ…」

ということもあります。


そんなことまで考えるママ、大変!

でもわが子への愛情があるからこその考え方ですよね。

 

それではまた、次回の記事でお会いしましょう~!